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ホラー映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』

ゾンビ映画の原点。
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ロメロの初期3部作のレビューも、この伝説的作品にて終了です。
モダンホラーの最高峰、ただのゾンビ映画では終わりません。今、氾濫しているゾンビ映画の礎を作ったのですから。現在はロメロが嘆いてしまうようなカス作品が乱発しているゾンビジャンル。本当の恐怖は、食われる事ではなくて人間同士の争いだという事を、こんなに訴えているのにね・・・。
私も久しぶりの観賞で興奮してしまいました。モノクロだし、作品も古いですがやっぱり味がありますね。





ナイト・オブ・ザ・リビングデットは、1968年公開の16mmモノクロ映画です。
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舞台は、広大な霊園。墓地がいっぱい。日本とは違い、小高い丘がいくつも見えて見晴らしは良いですね。




見晴らしが良いので、第一ゾンビ発見。
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これがまた怖い。





兄妹が、彼をゾンビだと気が付かずバケモノと茶かしている間に・・・
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うわー!ほんまに襲ってきた!!
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けど、トロい。





トロくさいゾンビに、兄は普通にヤラれます。弱すぎ。
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ちなみに、兄はメガネを取ると男前。




半狂乱の妹は、車に乗り込みますがキーは兄が持っています。

ゾンビは石を使って窓を割ろうとします。この映画では道具を使って襲ってくるゾンビが多数登場します。
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このファーストゾンビを演じている、ビル・ハインツマンは、よっぽどこの作品に出た事が誇りなのか、自分でゾンビ映画まで撮っています。しかもゾンビ役で!!


それほどまでに、本作はカルト的作品になっているのです。
結果、ニューヨーク近代美術館にフィルムは保存されるほど、ありがたい作品として鎮座しているのです。


ストーリーに戻ります。
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ゾンビ映画に限らず、こういうパニックに陥った場合、必ずリーダーという存在が必要です。

監督のロメロは、そのリーダー役をあえて黒人にし、当時の世情に波風を与えました。



近年の映画では強い女性像を描きますが、本作ではメソメソする女性が多いです。
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兄が襲われ、生死不明なのはわかります。そして、何もわからず怯えるのも同情できます。


ただ、何もしなさ過ぎ!!

仲間が必死に攻防中に、ボーッとしているのは止めましょう。



リーダーがいれば、それに敵対する人間も出てきます。
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リーダーが、車を使って逃げる作戦を考えれば、地下に籠って助けが来るのを待つ作戦派もいます。





「話し合おうよ!!」
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和を取り持つ人間も出てきます。

平和に(この状況で平和はないだろうけど)、穏便に危機を脱出する方法を皆で考えなくてはならないのですが、うまくいきません。エゴとエゴのぶつかり合い。
命が懸っているのですから無理もないですけどね。



会話で誤解を招く人がいます。

決して悪い人ではないのに、他人から「横柄だ」とか「生意気だ」と思われる人っていますよね。
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言葉が不器用って、悲しいですよね。





危機的状況、けれど実際は何が起こっているかわからない場合、外部情報は大事です。
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ネットが普及していない時代、ラジオやテレビが命綱になるのです。




ただ、現代でも通信手段が遮断した場合は、スマホもPCも役には立たない気がしますね。
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誤報も出回るでしょうし、逆に混乱を招くような・・・。





こんな時こそ、って大事。
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『生きて帰ってきて!』

ホラー映画でも、こんなセリフが出てきますが、高確率で帰って来ません




しかし、ゾンビはノロノロと歩くので、隙間を狙って逃げ切れると思うんだけどなぁ。毎回思うのです。
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モノクロでも食事シーンは迫力がありますね。
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「美味しっ♪」
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家族に食われる気持ちってどうなんだろうか。
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家族がゾンビとして目の前に現れたら・・・
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家族に食われるのはやっぱり嫌だなぁ。
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食われるくらいなら、やっぱり殺すのかなぁ。





あ、またお前か!
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スター級のゾンビですね。





結局、生き残ったのは1人だけ。
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虚勢を張っても、1人だとやっぱり淋しい~!!





足元には死体があるしね。とても生き延びるとは思えない(涙)
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そして生き残った1人もゾンビと間違えられ・・・
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★★★★★★★
リアルタイムで観た人は、この作品をどう思ったのでしょうか。
当時、賛否両論だったと聞きます。
今の人が観ても「怖い」という感想にならないでしょう。モノクロな上に、グロくもないですから。
それでもゾンビ映画の原点なのです。
人間の醜い部分に、ゾンビという肉付けがされているヒューマンドラマでしょう。ゾンビはただのスパイスです。面白いか否かなんて言葉では、まとめられないのです。

ゾンビ映画の原点。
ゾンビはあくまで副産物。一番怖いのはやっぱり人間でした。「人間」とは、実は普遍的で醜いという姿を、ロメロは今後も作品として残していくのでしょうか。


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テーマ : ホラー映画
ジャンル : 映画

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おぉ!ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド。(前回スクワームに引き続き、拍手!!)

実は…亡き叔父がこのゾンビ俳優ビル・ハインツマンとクリソツでして…。(笑)
お盆の季節、墓参りの最中突然襲われそうな錯覚に、毎年おちいってました。(笑)

(コメント少し長くなりますが…)この作品のビデオが、今から30年ほど前にホームステイしてたアメリカの土産でした。
ケッタイな日本人とあきれつつ、レンタルしたホラービデオを茶の間で観てても、見て見ぬふりというオープンなファミリーでした。

そんな中「これだけは鑑賞インポッシブル!」と釘をさされたのが、同じくN・Y近代美術館に殿堂入りした「悪魔のいけにえ」でした。(笑)

「事実に基づいた感動作。」
「歴史を変えた金字塔。」
「血はほとんどでないよ!」などの懇願も空しく却下されたことをついでに思い出しました。

3104さん、こんにちは。

ファーストゾンビが叔父さんとは奇遇ですね。
羨ましいです。


ホラー映画はいくつも観てますが、礎を築いた作品は感慨深いものです。悪魔のいけにえもそうですが、見終わった後のモヤモヤ感が残る作品は、忘れにくいものです。

今度はいつ、近代美術館に寄贈される作品に巡り会うでしょうか。
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