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『Burnt Offerings』

退屈だが味はある
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1976年発表のアメリカ映画です。第4回サターン賞のホラー映画賞、監督賞、助演女優賞を受賞。4人の主要人物に絞り、豪邸で起きる恐怖をじっとりと描いています。
そのため退屈にみえますが無駄は一切無し。味のある良作でした。



この手の映画につきものな「格安物件」に手を出した家族の、悲惨な夏休み。


夏季休暇で別荘を探していたベンとマリアン夫婦。息子のデビットを連れて郊外へとやって来ました。
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指定された場所には、とてつもない豪邸がそびえ建つ!!
圧巻です。

白壁の美しい建物ではありますが・・・





「汚いわねぇ」
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マリアンが呟くのも無理はありません。
家の造りが素晴らしくても、手入れがされていなければ台無し。壁は色あせ、庭木は枯れ放題の状態。


しかし、それ以外はマリアンが理想とする別荘です。


下男に案内され、家主を待つ間に2人は、壁にある屋敷の写真を眺めます。
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この豪邸は歴史があるようで、100年以上前の写真もありました。家主はよっぽど「家」が好きなんでしょう。




家主のアラダイス兄妹は、大変気難しいのですがデビットの姿を見ると破顔して喜びます。
子供がそんなに珍しいのか?
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この時点でマリアンの気持ちは決まっていました。
ベンは訝しむ一方なんですけどね。

アラダイス兄妹が出した条件は下記の通り。


・家を愛して下さい
・家のお手入れをして下さい
・85歳の母の食事を3食提供して下さい



85歳の婆さんは、見た目が60歳だそうな。
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しかし表に一切出る事はないので、扉の前に食事を置いてくれるだけでいいそうです。


ベンは「即答は避けたい」と兄妹に伝えます(当たり前)。

けど、結局マリアンの熱意に押されて、楽しい夏休みをこの屋敷で過ごすことになります。
この夏、ベンの伯母エリザベスも同行します。このエリザベスがチャーミングで素敵なんですよね。


4人が屋敷に到着したものの、家主は不在。
アラダイス兄妹は既に屋敷を後にしたようです。家の鍵が不用心にも手紙と共に封筒に入っていました。


兄妹がいなくても、母親はいます。
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マリアンは挨拶に行きますが、寝室の扉は固く閉ざされたまま。
返事もありません。ちょっと不安。(死んでたら嫌だよね)

部屋には写真が大量に並べられており、歴史を感じさせます。

屋敷にはプールがありますので、男衆はさっそく掃除に取りかかります。
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ドジな父親と賢い息子。それを微笑ましく眺める伯母。

このまま何も起こらなければ、本当に素敵な夏休みでした。(しつこい)



屋敷周りを散策すると、古い墓がゴロゴロ発見されます。
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位置的に屋敷の関係者でしょうが、どれも1890年より前のものばかり。
気味が悪いです。


数日が過ぎましたが、アラダイス夫人が食事に手を付けていない事にマリアンは不安を隠せません。高齢だし、このままでは、いやもしかすると何かあったのではないか。

「少しでもいいので召し上がってください」
マリアンは扉越しに声を掛けるしかできません。

そんなマリアンの前にアンティークのオルゴールが目に留まります。
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流れる曲を聴くと、マリアンはうっとりしだします。




この間、プールで遊んでいたベンとデビットに異変があったのです。
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狂ったようにデビットを襲うベン。エリザベスが「死んでしまう!」と止めても、ベンは止めようとしません。オルゴールに聴き入っているマリアンに、デビットの悲鳴は届かないのです。

間一髪でデビットが逃げ出し、ベンも我に返ります。
朝、震える目で息子から避けられ、戸惑うベンにマリアンは「大丈夫」と慰めます。ベンは幼少時に母親の葬式でトラウマ的な体験をしており、それがぶり返したのではないか。

「貴方は十分克服したじゃない」

ベンの奇行は何が原因だったのでしょうか。



エリザベスも滞在してから体の調子が優れません。74歳ではありますがいつもの覇気がない。
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お部屋でお休みになったらと、マリアンに促されますが寝れない。




そういえば、滞在中に一度も家主であるアラダイス夫人に挨拶をしてないわと、勝手に覗きに行くエリザベス。
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うわっ、マリアンが出て来た!!

この頃から、マリアンの様子がおかしくなります。
アラダイス夫人がいる3階には家族を一切立ち入らせないし、時間があれば3階でオルゴールを聴いている。

服装や態度も、何だか古風になってきたし、ベンの夜の誘いもぶっきらぼうに拒絶する←ベンに理由があるわけじゃないよ



デビットにも魔の手が。
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ストーブのガスが充満していたのです。これまた間一髪助かったデビット。

マリアンは最後にデビットの部屋に入ったエリザベスを疑います。失意のエリザベス。



家族間の何とも言えない不協和音は止まりません。

マリアンの屋敷に対する異常な執着は、ベンが見てもあからさまにおかしい。
調度品を割ったデビットの怪我よりも、大事な調度品が割れた事に嗚咽をあげる。
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もはやマリアンは別人のよう。
(装いもデヴィ夫人みたいやしな)




エリザベスの体調が著しく悪化します。
医者に繋がらずイライラするベンですが、マリアンが掛けると繋がります。もうさ、エリザベスを殺すように動いてる気がしてならんよね。
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(メイク無しでこの演技!さすがオスカー女優!)





エリザベスが亡くなり、葬儀に出席しなかったマリアンを叱責するベン。
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「アラダイス夫人が心配で」
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伯母よりも、他人を心配する神経にベンは怒り爆発です。



容姿も様変わりし、屋敷の主のような振る舞いを続ける妻に「この屋敷から出よう!」と言うのですが。

「帰る?どこへ?」



屋敷はエリザベスの命を吸収したかのように、外壁が崩れ落ちます。
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デビットを連れて屋敷を脱出したベンですが、何かの作用で完全ブロックされます。

またもやベンの情緒不安定が復活し、倒木があるのに車を突っ込む荒業で、デビットは大泣きですよ。父親がおかしくなったって思うじゃないですか。今さらだけど(笑)

徒歩(!)で迎えに来たマリアンと共に、3人は屋敷へと戻ります。
医者を呼んで手当をしてもらったベンは、心身ボロボロでして。体も動かせず口もきけない。

生きる屍と化してしまいました。


そんな父親を励まそうと、健気なデビットはプールで泳ぎを披露します。
「ほら、こんなに泳げるようになったよ!」

プールが意志を持ったようにデビットに襲いかかります。波はデビットを飲み込み、動けないベンは必死です。

マリアンが救出に来なければ、デビットは死んでいた。
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屋敷は意志を持っている・・・。



「この家から出たい」
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息子の懇願に、改めて夫婦は決心します。


症状が回復したベンは荷造りを済ませ車に乗り込みます。

「アラダイス夫人に挨拶をしなければ」
ここに来て、またマリアンは変なことを言いだします。しかし、挨拶だけならとベンは納得したのがマズかった。


戻ってこないマリアン。

ベンは車にデビットを残し、3階にむかいます。



!!!
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空から父親が落ちてきたら、誰だって度肝を抜きますわっ!
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返り血を浴びて、わめきながら車外へ飛び出したデビット。
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「ママー!ママー!!」

見上げたデビット。
崩れる屋敷。下敷きになるデビット。


後味悪っ~~!!





崩れた屋敷は一新され、美しさを取り戻しました。花が咲き乱れ、緑あふれる庭に真っ白な壁。
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ベンとデビットの命を更に吸収したから?






そして写真が3枚増えたのでした。
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・・・マリアンは・・・


★★★★★★★
マリアンのネタ晴らしは、実際にご覧になって確認した方がいいでしょう。
ご想像通りの結末ですがね。
古今東西、格安物件に入居するのは絶対にアカンです。承知の上で事故物件に住まわれる方はいらっしゃいますが、私のような小心者は余計な事を考えて、一人自滅するパターンやわ。



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テーマ : ホラー映画
ジャンル : 映画

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