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『House of Wax』

兄妹VS兄弟
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10年近く前の観賞では「面白かった!」と素直に思えました。
改めて観直しても変わりません。こういう稀有な作品に巡り合うと嬉しくなりますね。開始30分までがダラダラと進むので辛抱が必要ですが、後はジェットコースター並に進んでいきます。主人公だって血みどろだ!
よく練られた脚本、オチも見事に決まり、おススメしたい1本です。




オープニング。

1974年。
煙草吸いながら蝋を溶かしている中年女性。お世辞と清潔ではないキッチン。だいたい蝋をキッチンで煮詰めるか?
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型は人間の顔のようです。

そばには子供椅子に座ってシリアルを食べる男の子。
顔は一切映さず。


しばらくして子供の悲鳴が聞こえます。悲鳴というより言葉にならない叫びでしょうか。父親に担がれた男の子がキッチンに運ばれます。日常茶飯事なのか、先ほどのオバサン(妻だね)は気にも留めない。
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父親が子供椅子に座らせますが、暴れるので拘束しなければなりません。

シリアルを食べる男の子は黙って眺めています(もちろん顔は映さず)。

はずみで型が机から落ちて割れてしまいます。
「どうして弟みたいになれないんだい!」母は初めて言葉を発しますが兄弟だったのね。暴れているのはお兄ちゃんか。けどヤバイ家族なのは間違いない。


拘束された兄の手は血で真っ赤。
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常に虐待されているのは明らかです。暴れるが故に暴力で押さえつける。それは違うよねぇ、しつけとは違うよ。
オープニングからどよよ~んとした気持ちにさせられます。




2005年。

主人公のカーリーは、恋人や友人たちと共にフットボールの試合会場に向かう途中です。大学生なんですが、渋滞しない夜に移動してプレミアチケットを手に入れるようですね。
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彼氏のウェイドは男前だけど天然気質。カーリーはきっと純粋な部分に惹かれたんでしょう。事実、黙っていれば男前ですから。
今回の旅行でウェイドが唯一不服なのは、カーリーの兄ニックが同行する事。


ニック、風貌がヤバめ。
それもそのはずで、出所したばかりの犯罪者だったwww
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「用心棒代わりにと思って兄さんを呼んだの」
「けど、いるだけで問題が起きそうだよ」(とは言えず)、ウェイドは渋々納得するしかありません。カーリーを愛しているし、ま、適度な距離で過ごせばいいか。



この映画がデビューとなるパリス・ヒルトン。
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ゴシップ誌を騒がせた彼女のピーク時でしょうね。カーリーの友人役で頑張っています。演技も悪くなかったですよ。



車2台で出発です。しかしナビに従って近道をしたのが運の尽きでした。鉄板ですわ。
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「トルーディーの蝋人形の館」

導かれるように出ている看板。
若者たちは「いまどき蝋人形てwww」と小馬鹿にします。後でヒドイ目に遭うとも知らず。

適当な場所でテントを張り、一泊です。


と、ここで兄妹の喧嘩が勃発。よくよく聞いてると2人は双子らしい。しかも、ニックを刑務所送りにしたのはカーリーの密告らしいのです。
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「兄貴をサツに売ったお前は『善』で、俺は『悪』って言われ続けてんだ」
「はあ?兄さんはそんな事にこだわってんの?」

・・・重々しい空気なのはこの兄妹だけで、他メンバーはそれなりにキャンプを楽しんでいる模様。




突然、車のヘッドライトが当てられます!こんな夜中にピックアップトラックが出現とは物騒だ。こえーよ。アメリカだしさ。逆光でカーリー達は車どころか運転手の顔すら見えません。
「眩しいな!」「誰なの?」「悪いけど、ライトを消してくれ!」
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運転手は反応なし。

「気味が悪いわ」
「野郎、ふざけんな」
「待てよ!事を荒立てるな!」

黙ってメンバーのやり取りを聞いていたニックは、飲んでいたビール瓶をトラックに投げつけます!見事、ヘッドランプに命中し、全員顔面蒼白!「お前、マジで何やってんの!?」的にwww

一触即発になるかと思いきや、トラックはそのまま去って行きました。降りて文句のひとつでも言ってきそうなのに。若者たちはそういうところまで考えが及ばないみたいで就寝してしまいます。呑気なモンだ。
呑気ですからグースカ寝ている間に、車に細工されたり盗難に遭っているのに気が付くのは翌朝です。



男子どもがオタオタしている間、カーリーは昨晩から気になっている腐臭の元を探しに・・・
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動物の死体だー!
事故で道路に放置されている動物の死骸を棄てる「死体置き場」にカーリーが落っこちてしまいました。仲間が助けにやって来ると、ちょうど鹿の死骸を棄てに来たピックアップトラックを発見!

昨晩の奴か?と身構えるメンバーでしたが、ヘッドライドが壊れていないので別車両だったようです。運転手は見るからにヤバめの奴でして。
相手にしない方が無難なのに、天然のウェイドが修理を頼みたいから最寄りのスタンドまで乗せてくれって言うんですよ。さすが天然。空気が読めねぇ・・・。ウェイドが心配なのでカーリーも同伴する事に。

ニックを含む他メンバーは先に会場に向かい別行動となります。




ヤバイ奴の車に乗るからさ、こうやって脅されるんだよ。
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「降ります!降ろして下さい!」
途中下車が正解だったでしょう。ナイフでブスリとヤラれちゃね。

しばらくして見えてきたのは小さな町でした。
本当に小さい町で、悪く言えば「セット」のよう。東京ディズニーランドの方が絶対に大きい。


その中でも、特別に目を引くのが「蝋人形の館」です。
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まずは人を捜さなくては。恐ろしいほどに人気がないのが不気味。
お目当てのスタンドはあるのですが、閉店中だし途方に暮れていた2人の目に飛び込んできたのは教会です。

ああ、人がいるじゃーん!よかった!
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しかし厳かな雰囲気で葬儀がおこなわれていて、2人は慌てて退出します。しばらくして主賓であろう男が教会から出て来ました。




ファンベルトを買いたい事を伝えます。
「大事な人を失った時に、ベルトが欲しい?」男はイライラしながら煙草を吸い出します。逆鱗に触れたようだ。2人は本当にすみませんと謝ります。空気が読めないからこうなるのだ。しかしセクシーな男ですね。色気がたまりません(笑)
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「30分くれ。葬儀が終わったらスタンドで会おう」
男が教会に戻ると、2人は時間つぶしで例の蝋人形館へ。興味本位で到着したら閉館中だった。



KYなので当たり前に入ります。
館内は想像した以上に立派でして、人形が精巧に作られているのはわかりますが床や天井、階段まで蝋で出来ているのです。これは凄いわ。蝋人形を作成したのは女性のようです。夫婦写真が飾られていました。妊婦だったと記事に書かれています。
想像が膨らみますね。オープニングのオバサンが作者だったのかしらん?
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・・・そろそろドキドキシーンとか出てもいい頃じゃないかなぁと思うんです。
不気味な館をカップルがウロウロするだけではね。映画開始30分以上は経ってるぞ。





うわぉっ!!
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外からキモイ奴が覗いてたぞ!
カーリーだけが見たのでウェイドが調べても誰もいない。見間違いなのか?


大渋滞に巻き込まれて、会場に行き着けなかった他メンバーが迎えに行くと連絡がありました。
「スタンドでベルトを買ってるわ。また連絡してね」
この一報を入れておいてカーリーは命拾いします・・・。



30分経ったのでスタンドに行きます。
男は待っていました。ウェイドが欲しいサイズのベルトだけがないんですよ。
「間違って自宅に届いた可能性があるから、家に来てくれ」
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ぜってーおかしいだろ!?
蝋人形の館に行った事を屈託なくウェイドが喋るもんだから、男はビックリ。不法侵入だろっていう部分は気にせず、作者である女性の悲しい過去や子供がいた事をペラペラ話し出します。怪しいね、この男も。



到着するとウェイドがトイレを借りたいと願い出ます。
男は「どうぞ」と言い、着替えのために二階にあがっていきました。ちなみにカーリーは屋外で待っています。トイレを済ませたウェイド癖「家宅侵入」がまた出て、家の中をウロウロします。死にたいんか、こいつは。



そのせいでアキレス腱を切られて襲われるんですけどね。
ハサミでザックザク刺されて連れて行かれました。やっと血が拝めた感じよ。


目が覚めたウェイド。
あれ、ここはどこ?てか、身体が動かないデス。意識だけはあるのに、身動きが取れない!
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ハサミで刺された箇所を縫われるウェイド。絶対に治療の為なんかじゃないわ。




お前、誰!?
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長髪で能面みたいな顔をした男がウェイドの傷を修復しているのです。涙がこぼれるウェイド。今までのKYな不法侵入を今さら反省しても遅いぞ!
全身に熱々の蝋を吹き掛けられたウェイド。ご愁傷様です。

まさかウェイドがそんな事になっているとは知らないカーリーは、日が暮れても戻ってこない2人に業を煮やします。何気にスタンドの男のトラックを見て仰天!

ヘッドランプが壊れてるやん!

男が戻ってきました。

もちろんウェイドがそばにいるわけない。

↓↓こんなんなってるから
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セクシー男の名はボー。
饒舌に接していたイケメンがガラリと豹変し、目が完全にイッてます。キャー!っと町まで追いかけられたカーリーは捕まり、スタンドの地下に連れ込まれます。拘束された上に、喋れないよう唇に接着剤を塗られる。



ボーがここまでするのには理由がある。
そう、ニックがスタンドに来ていたのです。スタンドに行った2人が帰ってこないから迎えに来たんですな。ボーは「男女は来てないよ」としらを切ります。
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「ああ、そうなんですか」
と、ニックは引き下がる性格ではございません。「スタンドといえばここしかない。来てないはずがないだろう」と質問責めなんですわ。もはや尋問に近い。さすがのボーも焦りだします。

焦ったついでに地面を見たら、カーリーが指を出してるではないかっ!
靴紐を直すフリをして持っていたペンチでバチンッと切断ですわ!!
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カーリーはショックと激痛で「ヴーーー!」ですよ。切断した指をさりげなくポケットにしまったボーは「自分の弟がスタンドの留守番をしていたから、自宅にいるかも」と誘導です。
ニック、それには簡単に納得して2人で歩きだします。地下にはカーリーがいるのにぃ!


兄が去っていく!
かくなる上は!!!
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メリメリメリ!!!

カーリー、痛みに耐えてよく頑張った!
「ニーーーック!!助けて!!」

妹の叫び声に振り向いたニック。千枚通しで襲い掛かって来るボーを撃退し、スタンド内に飛び込むとボーを締め出すことに成功しました。現在ホットな話題のサッカー用語でいえば「非常にポテンシャルが高い」と言うことでしょう。

何にせよ、カーリーを無事に見つけることが出来たニックですが、血だらけの妹に絶句です。


一方、ニックと同行していた友人は、カーリー達を捜して例の蝋人形館に侵入してます(こいつら家宅侵入ばっかやな)。気味が悪い蝋人形にビクビクしていると、ウェイドを発見します。
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「おい、ここで何してんだよ。皆が心配してる・・・ウェイド?」

ウェイドの様子がおかしい。
目はキョロキョロ動きますが微動だにしません。よく見れば皮膚感もちょっぴり蝋っぽい。顔に何か貼られているのかと指で剥がしたら、皮膚がモロですよ!


アワワッとなった友人に襲い掛かる者。

手にしたナイフがウェイドの顔をザックリと切断です!!生きてるから痛いだろう!
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チョロッと涙が出るしね(´;ω;`)



長髪男の名前はヴィンセント。
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蝋人形館内ある作品の多くは彼の母親が制作しましたが、恵まれた才能はヴィンセントに受け継がれたのです。しかし、ヴィンセントの顔はいったい・・。



哀れ、友人は首チョンパの刑に処せられました。
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死体は大事に取っておきます。そう、ウェイドのように生きたまま蝋人形にする事もあれば、死体からでも製作は可能なんです。何て器用なんだヴィンセント!!



カーリーはニックにこの町にある蠟人形はすべて人間である事を伝えます。
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「そんなバカな」ニックは顔をしかめますが、妹に対しての凶行やボーの異様さを思い起こせば可能かもしれません。この時点でヴィンセントの存在は名前のみですけどね。

後々、対決することとなります。




待てど暮らせど帰ってこないカーリー達を待つメンバーもヴィンセントの餌食に。
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手際がいいから殺害に無駄がない。声を出す暇も与えず仕留めるのです。



パリスに至っては、誰よりも逃亡時間が長く引っ張って×2の殺され方!!
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素晴らしいワンキル!
さすがセレブの死に方は違うね♪



ヴィンセントがパリスの頭から引っこ抜く棒の効果音もネチョ~ッといい味出してた。
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ニックとカーリーの兄妹。
ボーとヴィンセントの兄弟。


奇しくもきょうだい対決となったのです。

蠟人形に紛れて隠れるカーリーwww
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バレます(;^ω^)

何とかボーを倒した兄妹は、ウェイド(死んでるけど)を助けにボー宅に急ぐ。


サッサと用事を済ませればいいのに、いろいろ探索するから変なものを見つける。
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シャム双生児だったボー&ヴィンセント!!
マジか。ニックとカーリーも双子だったのに、なんだる偶然!偶然なのか?ここまでくれば必然(脚本)だろ!



もたもたしてるからボーが帰って来た・・・って死んでなかったのか!どこまでタフなんやこいつはっ!
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慌てて隠れるニック&カーリー。
タフさでは絶対に勝てないから、頭脳戦に切り替えないとマズいですよね。ポテンシャルが(もうええって)。


車の音が聞こえます。
ボーが迎え入れたのはヴィンセントでした。トラックに積んだパリス達の遺体を見て「また1人で外に出たのか!馬鹿野郎!」と怒鳴りつけます。
大怪我をしたニックを労わろうとしたらボーはキレるし。ヴィンセントは喋れませんが、心根が優しいのね。


「神はお前の顔を奪った代わりに素晴らしい才能を与えて下さった」
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顔を奪ったって、人様に見せられないって事かな。
「この町は最高だ。母さんがきっと喜ぶよ。あと2人だ。早いところ片づけようぜ」
「・・・」

顔の傷を熱したスプーンで補修するヴィンセントは黙って聞いています。
やはりこの町の町人はボー兄弟によって殺されたんですな。大量殺人だよ。カーリー達がナビに載っていない道を走った事により偶然見つけた地図にもない町に、こんなサイコパスがいたとは。

もちろん、ヒッチハイク者や旅行者を襲っていた証拠もあります。キ○ガイだ。



頭脳戦で戦うには、この蝋で出来た館を炎で溶かすしかない!
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自分たちも危機に瀕しますが、この悪の巣窟は破壊しなければならないのです。




兄ボーと双子ですから、ヴィンセントもタフネス!
ニックとカーリーの2人がかりで戦います!その間にも館は溶けていく。時間がない!
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ヴィンセントの仮面下の素顔は、そんなに酷くはない気がした!



兄ボーと弟ヴィンセントは、仲良く蝋館に沈んでいきました。
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ボーを殺したカーリーのフルボッコは、相当なモノです。女だからと言ってナメんなよレベル。
お蔭でヴィンセント並みに顔が崩れてしまいました。



明け方。

巨大な館が燃えたのが遠方の町にも見えて警察がやって来るのです。
ニックとカーリーは助かりました。大事なモノを多く失いましたが、ニックは呟くのです。
「お前と2人ならやっていける」

兄と妹が力を合わせて乗り切った事件。


警察無線での情報では・・・
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「ボーとヴィンセント以外にもう一人息子がいます!」



やはりお前だったか。
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★★★★★★★
小さな伏線をちょっとずつ張っているから、前半30分の何もない時間にも理由がある。
例えば気が荒い兄ボーの腕には虐待の傷跡が残っているんです。普通、化け物チックなヴィンセントが凶暴ならわかるけど逆なんですよね。これには騙されたわ。そんな兄弟が愛するのは蠟人形作家の母親。
もちろん母親も蠟人形にされて教会で眠っています。家族愛は素晴らしいけれど、ここまで歪んだ性格になった息子に育てた母親も変人だったのか。
そして大オチとして、3人目の息子の存在。
ウェイドたちを町の近くまで乗せていた運転手ですよ。3人でこの殺戮を何年も続けていたんです。
面白かった~。評価も高いですし、観て絶対に損はないと思いますね。


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テーマ : ホラー映画
ジャンル : 映画

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