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『HARBINGER DOWN』

「エイリアン」と「遊星からの物体X」が雑に混ざった作品
Xコンタクト
2014年の作品なのに、どこか古臭さを感じさせるのはスタッフが「エイリアン」制作メンバーだから。
想像できる範囲内の「遭遇」「事件」「終焉」を迎えて、目新しさはゼロ。面白くもない。いまどきCGを使わない温もりのあるクリーチャーは好感が持てるが、質が上がったとは言えない。SFホラーなのに未来感が見えず残念な仕上がりでした。






1982年6月25日。
北極圏に宇宙船が落下する映像を見せられます。何十年も前の事故だ。この時代で宇宙船を飛ばす技術や資金があったのはアメリカ、もしくは旧ソ連のみ。
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大気圏に突入した時の摩擦でシップは燃え、乗組員の安否が心配だ!


乗組員は1名。

恐れ慄く表情は、墜落が理由だけではない。

船内天井からピンクの液体が落ちてきた。サラサラではなく粘り気のあるやつ。たとえるなら『溶けかけのスライム』のよう。
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乗組員の顔が赤く腫れあがり、悲鳴と共に北極の海へと消えていきました・・・。


時は経ち・・・


蟹漁船ハービンジャー号に集まった男女。
船長のグラフは、地上にいるより海上の方が長いであろう本物の海男。
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荒くれ者の船員を束ねる統率力は抜群で、だからこそ船員も絶大な信頼を寄せています。

ハービンジャー号は北極を拠点に蟹漁をしており、ご存じ「蟹工船」のような過酷な労働下で働かなくてはなりません。一歩間違えれば命を落としかねない仕事。


グラフ船長の孫、大学生のセイディは祖父の船に乗り、シロイルカの生態調査をする説明をします。単位数も足りないし、横柄な教授の言いなりですが仕方ありませんね。
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シロイルカの表皮を銛で突いてサンプルを摂るのです。分子計も船に乗せ、いち早く研究できるというわけ。乗組員の迷惑にならないよう、時間差で調査する。

いざ、北極にしゅっぱーーつ!!


鬼船長グラフにとって、孫娘セイディは何よりの宝物。子供たちを亡くし、それでも気丈に船に乗る彼の操舵室には写真がいっぱい。家族は特別なのです。
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船長グラフの言葉がいちいち格好いいので、第二の主人公と言ってもいいくらい。



ひと癖もふた癖もある乗組員の軽い紹介もあり、この船旅が波乱含みだと誰もが感じるでしょう。

さあ!蟹漁がスタートしました!美味そう♪
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極寒の海上で2トンもの蟹を引き揚げるのです!骨身に凍みる作業だよ。

休憩中のセイディがシロイルカを探知し、1人船上に出ます。蟹漁の邪魔にならぬよう、カメラを仕込んだ銛を海に沈めます。カメラがないと採取できないですからね。


そこで見つけたのがコレ↓
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氷漬けにされた光る物体です。氷が青いのは古い氷だから。勉強になるわ!

「日本の魚雷だ!」
「放射線は出てるのか?」

乗組員が口々に不安を吐き出します。まずはカチコチに貼り付いている氷を壊しましょう!


第一発見者であるセイディが近寄ると宇宙船のよう。あ、それってもしかして1982年に墜落したアレですか?
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船内には死体がありました。
機器を調べてみるとロシア語で読めません。旧ソ連の宇宙船だったんだな!



ここに来て、この世紀の大発見である宇宙船が誰の所有者になるか論争が勃発!
通常、海上で見つけた第一発見者(セイディ)ですが、グラフ船長はロシアに返還すべきだと主張。私もそう思う。その意見に真っ向から反対するのが教授です。
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「君たちはこれがどれだけ重要なのかわかっていない!」

そりゃそうだけど┐(´-`)┌
船内が汚染される可能性もあるし、ここはグラフ船長の指示に従うのが得策でしょう。悔しがる教授は、セイディとグラフ船長に恨み節を吐きます。
真っ先に死にそうだな、お前。


宇宙船は収穫した蟹と共に貨物倉庫に保管しました。

教授の目を盗み、セイディはロシア人の女性乗組員スヴェットに翻訳を手伝ってもらいました。
色気のあるスヴェットがフフッと含み笑いをします。どうしたのか訊ねると・・・
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「これは月着陸船だわ」
「え!!!!」

爆弾発言が飛び出します!

1970年代にアメリカと競うように進められていた月計画。
旧ソ連は計画を続行中だったの?

ということは、死体の男は宇宙飛行士ということになります。燃え尽きた外殻とは違い、死因は焼死ではない。宇宙服を裂いて胸を見たセイディは驚愕します。
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立派な胸毛に混じって、なにやらビッシリと体表にこびり付いたモノ。それが何かを調べる為、セイディは皮膚の一部を切り取り、分子計にかけます。




調べてみると・・・
クマムシ!?
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皮膚の一部だけでも大量のクマムシが付着していました。

ここでミニ知識。


<クマムシとは>
クマムシは非常に大きな耐性強度を持つことで知られている。過酷な環境に耐えることができるものもいる。
乾燥 : 通常は体重の85%をしめる水分を3%以下まで減らし、極度の乾燥状態にも耐える。
温度 : 151℃の高温から、ほぼ絶対零度(0.0075ケルビン)の極低温まで耐える。
圧力 : 真空から75,000気圧の高圧まで耐える[1]。
放射線 : 高線量の紫外線、X線、ガンマ線等の放射線に耐える。

実際、ロシアではクマムシを宇宙空間に10日間放置し、地球に戻すと生き返ったそうなヽ(´∀`)ノ
『クマムシ最強説』はほぼ本当の話のようですね。


未だ驚愕の事実を知らないクルーたち。
ロシア人スヴェットが、巨漢のクルーに「ウォッカ対決」を申し込むシーンなんかほのぼのしててホッコリ。
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スヴェットが過酷な蟹漁に参加するのは、ロシア人特有の寒さと酒に強い国民性からか?

折しも北極は台風により天候が大荒れ。
舞台は整ってきました。謎の宇宙船を回収したことを陸に報告すら出来ない。自分たちの身を守る事で精一杯ですよ。

そして機関室で悪夢がスタートします。
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ひとりで休憩中の機関士が、ドロッドロの塊に脳みそを破壊されました。

それと同時に、宇宙飛行士の死体が無くなった事で、教授がセイディ&グラフ船長の責任だと罵る。
「自分のモノに出来ないから海に棄てたんだろう!」
興奮気味な教授をアホかとグラフ船長は締め上げます。素敵(笑)




非常事態にクルーたちも集められ疑心暗鬼の中、みんなのストレスが爆発しそう。
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たとえ価値があったとしても死体に触るわけがない!と。




そんな中、教授の体がおかしい。
極寒の中、身体が燃えるようだ!と裸になって暴れる!赤く腫れあがった皮膚は、宇宙飛行士の時と酷似している気が。
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皆で船内に戻したまではいいものの・・・




背中から触手が飛び出した!!
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三本の触手は、ピンクの液体を吐き出し周りのメンバーは絶叫ですよ!
絶命した教授。
液体は自我を持ったように排水溝へと消えていく。

この一連のシーンは「エイリアン」と似ている。てか同じ。
『寄生された人間が暴れ、体内から物体が飛び出す』
何十年経っても視聴者が好む演出なんだろうな。私も好き。


教授の皮膚を調べた結果。
やはりクマムシがビッシリと寄生していました。しかも通常のクマムシとは違う。
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海には数多くのDNAがあり、クマムシはそれらを摂り込むことによって進化。骨や肉を作れるまでになったのです。しかし、ここまで激しい進化を遂げるには大量の「餌」が必要です。

人間だけでは足りないはず。
もしかして宇宙船を保管していた倉庫内にある2トンの蟹を餌にしたのか?予感は的中。蟹は綺麗サッパリと無くなっていた!なんと大食漢な虫だ!


船内で巨大化するクマムシ。
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巨大過ぎて虫レベルじゃねーな!
そして手作り感が否めない(´∀`σ)σ

いつのまにかクルーが感染しているという、ロシアンルーレットのような状態。違う意味で疑心暗鬼に陥るメンバーは、救助も絶望的な中、退治に向かいます。

このクマムシの凄いところは、船内で分裂していて各々が活動している事。だから1匹を倒しても次から次へと出てくる。
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人間側の武器と言えば、液体窒素しかないんです。凍らせて動きを止める以外に術がないという。頼りない。


ところがですよ。


スヴェットが持っていた発煙筒の威力が尋常じゃない。
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船で大爆発が起きたのかと思うくらいの炎が上がる。引火して船が爆発したらどうすんじゃい!

もともと怪しい雰囲気のスヴェットの正体が明るみになりました。


ロシアの工作員だったのです。
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屈強な体は漁師としてではなかったのか!

どうせ最後だからと、スヴェットが喋り出します。


1982年に墜落した宇宙船は、予想通り旧ソ連が打ち上げたものでした。
それは月へ行くためではなく「放射線に強い人間を作る」という、大胆で無謀な実験のためなのです!

先ほど説明したように、クマムシは放射線に強い虫。
それを付着させた宇宙飛行士が帰還(墜落やけど)したので回収しに来たとの事。スヴェット以外にも数名が違う漁船で同じように活動していたと言うんですから、回りくどい方法ですよね。

「上陸させるわけにはいかない」
「そうでしょうね、だから小さな漁船を実験台にしたのね」

「そうよ。だからこの船はあと30分で爆発するよう爆弾を仕掛けておいた」
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グラフ船長は「自分の愛船が沈められるなんて」と怒り心頭ですよ。

「この漁船を監視している潜水艇がもうすぐ私を回収に来るわ。データが欲しいはずだから私を見捨てたりしない」


残されたセイディたちは爆死かクマムシに殺されるかの2択かよ!


スヴェットの手には銃があるし、迂闊に近寄ろうものなら撃たれる。
だけど四方八方からクマムシも狙っていて、ウカウカしてたら配管に引きずり込まれたりと大変!
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そんなスヴェットも、上半身がない誰かの死体に襲われて死亡。
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手作り感が素晴らしい。やっぱり内臓は手作りが一番!(何それ)


そんな事より爆弾を探さなくては!
ご丁寧にも4個も設置していて、手分けして探すセイディたち。その間にも船を修理しなくてはならないし、絶望状態に陥ってます。

だからセイディの口調も荒くなるぜ!
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個人の船とはいえ、相当大きい船内から4つの爆弾を回収できたセイディたち。
ある意味、危機管理能力がズバ抜け過ぎ。


そんな中、グラフ船長が感染している事が判明しました。
セイディはショックを隠せませんが、全員が感染している可能性だってある。症状が出てくるのは時間差だ。
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セイディには黙っていましたが、妻がガンで亡くなっていた事を告げ遺灰を海に撒きます。
セイディにとって残った肉親はグラフ船長しかないのに、感染したなんて残酷すぎる!




クマムシは栄養を吸収し、どんどん巨大化します。あ、スヴェットが見えるwww
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船よりも巨大化するのは時間の問題ですね!




グラフ船長の最期の言葉。
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「恐怖に負けるんじゃない」




生者は続々と死んでいき
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船と同じ大きさまでになったクマムシ!
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1人生き残ったセイディの運命はいかに!?


★★★★★★★
クマムシが媒体を取り込み操作するという発想は良かった。
しかしそこまで。「エイリアン」の二番煎じとしか感じられないですよね。武器を持たない民間人が乗る船が襲われたり、裏切り者がいたり、生き残ったのが女性だったり・・・。
1979年に発表された「エイリアン」がどれだけ秀逸だったか、改めて痛感させられる結果となりました。
ぶよぶよのイソギンチャクの何が怖いのか。H・R・ギーガーの天才的デザインがあるからこそ恐怖を感じるのだ。

あれ、これエイリアンのプレビューだったっけ?
Σ(´Д`*)

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テーマ : ホラー映画
ジャンル : 映画

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