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読書感想文『孤島の鬼』

読後、夢を見たのは初めてです。
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・読みやすさ
★★★☆☆
・恐怖度
★★★☆☆
・大どんでん返し度
★★☆☆☆
・感動度
★★★☆☆
・総合評価
★★★☆☆

<あらすじ>
初代は3歳で親に捨てられた。お守り代わりの古い系図帳だけが初代の身元の手がかりだ。そんな初代にひかれ箕浦は婚約を決意するが、箕浦の先輩で同性愛者の諸戸が初代に突然求婚した。諸戸はかつて箕浦に恋をしていた男。箕浦は、諸戸が嫉妬心からわざと初代に求婚したのではないかと疑う。そんなある日、自宅で初代が殺された。これは恐ろしく壮大な物語の幕開けに過ぎなかった。
-裏表紙より-


小学生の時にに読んだ「少年探偵団」以来の江戸川乱歩小説!
これを書いた時分の乱歩がノリに乗っていたのか、それとも改定された文章が秀逸だったのか、とても古い作品に感じません。時代背景が大正時代だという事を忘れるくらい読みやすかった!


主人公の「私」の独白で始まる冒頭から、出生の謎が残る初代との出会い。「私」に想いを寄せる美男子、諸戸。そして、数々の連続殺人の裏に隠された陰惨な島の出来事。
怒涛の展開の素晴らしさは、最近読んだ作品の中で群を抜いていました。
前回読んだ「黒祠の島」と被る設定ですけど、内容は全然違います!


「そんなばかな」という殺人トリックも、異常な世界観を前に納得せざるを得ません。
すっかり乱歩ワールドの虜ですよ。

乱歩自身が苦慮したであろう、同性愛というテーマも一種、作品の独特な作風に華を添えているかのように思えます。作中での諸戸は、男を愛する事にちゃんとした理由があり、ずっと苦しんできたことが描かれています。
「私」は、そんな諸戸の気持ちを知りつつ、やんわりと逃げるんですねぇ。罪作りな男ですねぇ。モテモテだよ、「私」は。


こんな異様な世界に、蟻が蜜に集まるように引き寄せられる登場人物の都合よさは目をつぶるとして、本当に素晴らしい作品でした。夢に見てしまいました。内容は覚えてませんが、こんな事は初めてですね。

これはミステリー小説ではありません。そんな枠では収まらない、超ド級のドラマなんですよ。



しかし、最後の二行は屈指の切なさです。
「悪魔の手毬唄」級の悲しさです。こんな最後ってありますか?「私」だけが幸せになったんですか?ちょっと納得できないなぁ。あまりにもかわいそうすぎます・・・○○さん。



次回作はこちら
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